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ピラティスでインナーマッスルを徹底強化!姿勢改善・体幹安定に効かせるポイントも解説

「筋トレをしているのに、姿勢が良くならない」「お腹周りがすっきりしない」……。その悩み、実は体の奥深くにあるインナーマッスルが眠っているせいかもしれません。

ピラティスは、単なるストレッチやエクササイズではなく、自分の体をミリ単位でコントロールする「動く瞑想」。深層筋肉を呼び覚ますことで、努力感以上の劇的な変化を体にもたらします。インナーマッスル強化がもたらす「3つの魔法」

体幹が安定すると、見た目だけでなく日常のすべての動きが軽やかになります。

  • 天然のコルセットを形成: お腹周りの深層筋が引き締まり、リバウンドしにくいスリムなウエストラインへ。
  • 無意識でも美しい姿勢: 骨盤や背骨を正しい位置で支えられるようになり、立ち姿・座り姿が凛とした印象に。
  • 不調の出にくい体作り: 体幹が安定することで、肩こりや腰痛の原因となる「無理な負担」から解放されます。

では、具体的にどの筋肉を、どう意識すれば最も効率よく鍛えられるのでしょうか?「ただ動くだけ」から卒業するための、ピラティスの極意を分かりやすく紐解きます。

インナーマッスルとは?ピラティスとの深い関係

私たちの体には約400種類の筋肉がありますが、それらは主に、体の深部で骨格を支える「インナーマッスル(深層筋)」と、体の表層で大きな動作を担う「アウターマッスル(表層筋)」に分けられます。ピラティスは、このうち特にインナーマッスルを意識的かつ集中的に鍛えることに特化したエクササイズです。

インナーマッスルの基本的な役割

インナーマッスルは、骨や関節の近くに位置し、動作の土台として極めて重要な役割を果たします。

1.体幹の安定化(コア・スタビリティ):背骨(脊柱)や骨盤を支え、手足を動かす際の体幹のブレを防ぎます。これが機能することで、手足の動きがより効率的でパワフルになります。

2.姿勢の維持:重力に対して、背骨を正しいS字カーブ(ニュートラルポジション)に保ち、疲れにくい理想的な姿勢を維持します。

3.内臓の保護と腹圧の調整:腹部のインナーマッスルが腹腔内の圧力を適切に保ち、内臓を正しい位置に保つとともに、呼吸や排泄などの生理機能もサポートします。

体幹の深層筋、特に腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群、横隔膜は「パワーハウス(コア)」と呼ばれ、ピラティスのトレーニングにおける最重要ターゲットです。腹横筋は、天然のコルセットのように働き、腹部全体を引き締めます。

アウターマッスルとの違い

特徴インナーマッスル(深層筋)アウターマッスル(表層筋)
位置体の深部、関節や骨の近く体の表面に近い部分
役割姿勢維持、関節の保護、持続的な安定性大きな力の発揮、瞬発的な動作、ボディライン形成
鍛え方意識的なコントロール、低負荷、呼吸との連動高負荷、大きな関節運動
代表例腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群、回旋筋群腹直筋、広背筋、大胸筋、大腿四頭筋

インナーマッスルが弱まると、アウターマッスルが過剰に代償(カバー)して働き、それが体の歪み、特定の筋肉の慢性的な緊張、そして痛みの原因となります。ピラティスは、この代償動作を修正し、インナーマッスルを覚醒させることが目的です。

ピラティスがインナーマッスルに効く理由

ピラティスは、考案者のジョセフ・H・ピラティス氏が提唱した6つの原則に基づいています。この原則が、インナーマッスルへの作用を極めて効果的にします。

1.コントロール(Control)と正確性(Precision):すべての動きを意識的に、正確なフォームで行うことが求められます。この繊細なコントロールには、深部のインナーマッスルの働きが不可欠です。

2.集中(Concentration):動かしている筋肉と、体幹の安定性を常に意識することで、インナーマッスルへの意識的なアプローチが可能になります。

3.センター(Centering):すべての動作の起点を「パワーハウス(コア)」に置き、体幹を固めた状態で手足を動かすため、自動的にインナーマッスルが活性化します。

4.呼吸(Breathing):ピラティス独自の「胸式呼吸」が、腹横筋と連動し、動きながら体幹をコルセットのように引き締めることを可能にします。

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インナーマッスルに効くピラティスの基本姿勢と呼吸法

ピラティスでは、エクササイズそのものよりも、その土台となる「呼吸」と「姿勢のセットアップ」がインナーマッスル強化の成否を分けます。

胸式呼吸で体幹を引き締める

ピラティスの胸式呼吸(ラテラル・ブリージング)は、腹横筋を最大限に活用し、体幹を安定させるためのテクニックです。

・吸う息(鼻から):肺に息を入れますが、お腹はできるだけ膨らませず、肋骨の横と後ろを広げるように胸郭を大きく広げます。横隔膜が下がると同時に、腹横筋が適度な緊張を保ちます。

・吐く息(口から細く長く):肋骨を元の位置に戻すように胸郭を閉じます。息を最後まで吐ききる際に、おへそを背骨に近づけるように下腹部を強く引き込み、腹横筋を収縮させます。

・ポイント:エクササイズ中は、この吐く息で体幹を引き締めた状態(腹圧が高まった状態)を維持します。これにより、インナーマッスルが働く土台ができます。

骨盤と肋骨を安定させる基本姿勢

インナーマッスルが最も効率よく働くのは、「ニュートラルポジション」と呼ばれる、背骨と骨盤の自然なカーブが保たれた状態です。

1. 骨盤のニュートラルポジション

仰向けになった際、骨盤の左右の出っ張り(上前腸骨棘)と恥骨が、床と平行な三角形を描いている状態を目指します。

・このとき、腰の背骨(腰椎)はわずかに床から浮き、自然なカーブを保っています。

・このニュートラルポジションを保つことで、腹横筋や多裂筋が適切に働き、腰への負担を最小限に抑えながらエクササイズができます。

2. 肋骨の安定(リブ・ニッティング)

・仰向けになった際、特に息を吸ったときに肋骨が広がりすぎたり、胸が反り上がったりする状態(フレアリング)を防ぎます。

・意識:吐く息で腹筋を引き締めるのと同時に、肋骨の下部を体幹に引き込み(ニッティング)、床に沈めるように意識します。

・この肋骨の安定は、肩や首への余計な緊張を防ぎ、腹部インナーマッスルと上背部インナーマッスルの連動を促すために重要です。

▼ピラティスのやり方をさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。

ピラティスのやり方を初心者向けに解説|基本姿勢と自宅でできる動作

インナーマッスルを鍛えるおすすめのピラティスエクササイズ

ここではインナーマッスルを鍛えるおすすめのピラティスエクササイズを紹介いたします。

ハンドレッド|体幹を目覚めさせる基本エクササイズ

体幹(コア)を温め、深部の腹筋群(特に腹横筋)を持続的に収縮させることに集中した、ピラティスの代名詞的なエクササイズです。

項目詳細
主な効果腹横筋・腹斜筋の強化、持久力向上、深い呼吸の習得
動作の目的100カウントの間、コアを固めて体幹の安定性を保つ。
やり方1. 仰向けになり、膝を曲げてテーブルトップポジション(膝が股関節の上、すねが床と平行)にするか、足を斜め45度に伸ばす。 2. 頭と肩甲骨を床から持ち上げ、目線はへそへ向ける(首が痛ければ頭を支える)。 3. 腕を床と平行に保ち、手のひらを下に向けて上下にリズミカルに振る。 4. 5カウント吸い、5カウント吐く呼吸を繰り返し、合計10サイクル(100回)行う。
効かせるコツ動作中、おへそを背骨に引き寄せ続け、腰が床から反らないようコアを固定する。腕を振る反動で体幹が揺れないようコントロールする。

ペルビックカール|背骨を滑らかに動かしながら体幹強化

背骨の一つ一つを意識しながら、まるで真珠のネックレスを一つずつ巻き上げるように動かすエクササイズです。背骨の柔軟性と多裂筋(インナーマッスル)の強化に役立ちます。

項目詳細
主な効果背骨の柔軟性向上、多裂筋・腹筋群の強化、骨盤の安定化
動作の目的腹筋と臀筋を使って骨盤をコントロールし、背骨を分離して動かす。
やり方1. 仰向けになり、膝を立て、足は腰幅に開く。骨盤はニュートラルポジション。 2. 吐く息で、骨盤を後傾させ(腰を床に押し付け)、お尻を床から持ち上げ始める。 3. 背骨を下から(尾骨から)一つずつ床から剥がすように、肩まで持ち上げる。 4. 吸う息で、ポーズをキープ。 5. 吐く息で、今度は上から(胸椎から)一つずつ背骨を床に戻し、最後に骨盤をニュートラルに戻す。
効かせるコツ**お尻の力(殿筋)お腹の力(腹筋)**を使い、腕や肩に頼らない。背骨を動かす際、左右にブレないよう体幹を安定させる。

シングルレッグストレッチ|お腹まわりの安定性を高める

腹筋群と体幹の安定性を鍛える代表的な腹筋エクササイズのひとつです。片足を伸ばすことで、体幹への負荷を高めます。

項目詳細
主な効果腹直筋・腹斜筋の強化、股関節の屈筋(腸腰筋)ストレッチ、コアの安定性
動作の目的片足を動かす間も、体幹(特に腰部)がブレないよう固定する。
やり方1. 仰向けになり、頭と肩甲骨を床から持ち上げる。膝を抱え、テーブルトップポジションから始める。 2. 吸う息で、片方の膝を胸に引き寄せ、もう片方の足を斜め45度に伸ばす。 3. 吐く息で、引き寄せた足と伸ばした足を空中で入れ替える。 4. 左右交互に、体幹が揺れないようコントロールしながら繰り返す。
効かせるコツお腹の力で上半身を固定し、足の入れ替えの動き(アウターマッスル)で腰が反ったり、体幹がブレたりしないようにする。足は低く伸ばすほど負荷が増す。

インナーマッスルが鍛わると得られるメリット

ピラティスを通じてインナーマッスルを強化することは、体の見た目や機能性、健康面に多大なメリットをもたらします。

姿勢が整い疲れにくい体になる

現代人が陥りやすい猫背や反り腰は、インナーマッスルの機能不全によって生じます。

改善効果:インナーマッスルが強固になることで、背骨の自然な湾曲(S字カーブ)を無理なく保持できるようになります。これにより、骨格全体で効率よく体重を支えられるようになり、特定の筋肉に負荷が集中する状態が解消されます。

メリット:骨格が正しいアライメント(配列)に戻ることで、全身のバランスが改善し、立ったり座ったりする際のエネルギー消費が抑えられます。その結果、長時間活動しても疲れにくい、燃費の良い体へと変わります。

お腹まわり・腰まわりの引き締め効果

ピラティスがウエスト周りに与える影響は、表面的な筋トレとは異なります。

引き締め効果:天然のコルセットである腹横筋は、お腹を内側から引き締める作用があります。この筋肉を強化することで、特に下腹部のぽっこりや、内臓が下垂することで起こる体型の崩れを根本的に改善します。

メリット:腹筋群をバランスよく鍛えるため、腹直筋を過度に大きくすることなく、細くしなやかで、内側から引き締まったウエストラインを形成します。これは、アウターマッスル主体のトレーニングでは得られにくい効果です。

肩こり・腰痛の予防につながる

慢性的な痛みは、しばしば体幹の不安定性が原因で起こります。

〇腰痛の予防:強靭なコアユニットは、背骨の土台となり、あらゆる動きの際に腰椎(腰の骨)を安定させます。これにより、前屈やねじり、重いものを持ち上げるなどの動作で腰にかかるストレスを大幅に軽減し、腰痛の発生リスクを下げます。

〇肩こりの予防:体幹が安定することで、肩甲骨周辺のインナーマッスル(前鋸筋や菱形筋)が正しく使えるようになります。その結果、首や肩の大きな筋肉(僧帽筋など)が、過剰に緊張して首や肩を支える必要がなくなり、慢性的な肩こりの解消につながります。

▼腰痛に効くピラティスのやり方をさらに詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてください。

腰痛に効くピラティスとは?骨盤位置を整えて痛みを和らげる方法

インナーマッスルへの効果を高めるためのコツと注意点

ピラティスの効果を最大限に引き出し、安全にインナーマッスルを強化するためには、以下のポイントを意識することが重要です。

呼吸を止めずにゆっくり動く

〇なぜ重要か:インナーマッスル(腹横筋や横隔膜)は呼吸と密接に連動しています。動きの最中に呼吸を止めると、インナーマッスルの活動が止まり、表面の筋肉に力が入りすぎてしまいます。

〇実践のコツ:常に胸式呼吸を続け、特に息を吐くときに下腹部を背骨に引き寄せる意識を保ちます。この呼吸のリズムに合わせて、動作をゆったりとした速度で行います。

反動を使わず、コントロールする

〇なぜ重要か:インナーマッスル(腹横筋や横隔膜)は呼吸と密接に連動しています。動きの最中に呼吸を止めると、インナーマッスルの活動が止まり、表面の筋肉に力が入りすぎてしまいます。

〇実践のコツ:常に胸式呼吸を続け、特に息を吐くときに下腹部を背骨に引き寄せる意識を保ちます。この呼吸のリズムに合わせて、動作をゆったりとした速度で行います。

おへそを背骨に近づける意識を保つ

〇なぜ重要か:この意識は、腹横筋を継続的に活動させ、体幹を安定させるためのピラティスにおける最重要キーワードの一つです。

〇実践のコツ:エクササイズ中、特に手足を動かして体幹に負荷がかかる瞬間に、「下腹部全体を背中に押し付ける」イメージを持ちます。これにより、天然のコルセットが常に締まった状態となり、腰の反りすぎを防ぎ、インナーマッスルに負荷を集中させることができます。

エイムのピラティスプログラムでインナーマッスルを鍛えよう

ンナーマッスルを効果的に鍛え、ピラティスの恩恵を最大限に受けるためには、正しい指導のもとで行うことが最も重要です。

フィットネスクラブエイムでは、ピラティスのクラスを通じて、インナーマッスルに特化したトレーニングを提供しています。

専門インストラクターによる指導:エイムでは、専門のインストラクターが、呼吸法や正しいフォームを丁寧に指導します。自己流では掴みにくい「インナーマッスルに効いている感覚」を正確に伝えることで、トレーニング効果を格段に高めます。

継続しやすい環境:インナーマッスルの強化には継続が不可欠です。エイムのようなフィットネスクラブの環境は、定期的に通いやすく、モチベーションを維持しながら、着実に体の変化を実感できる場所となります。

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よくある質問(Q&A)

Q.お腹に力を入れる感覚がわからないのですが大丈夫ですか?

A.はい、インナーマッスル、特に腹横筋(お腹の深部にある筋肉)は、普段意識して使うことがないため、感覚を掴むのに時間がかかります。まずは「おへそを背骨に近づけるように引き込む」または「コルセットを締めるようにウエストを細くする」というイメージから入るのがおすすめです。また、ピラティスの「胸式呼吸」を正確に行うことで、自然と腹横筋が使われ始めます。

Q.ピラティス中に首や肩に力が入って痛いのですが、これは正しいですか?

A.いいえ、ピラティスはインナーマッスルを使う運動であり、首や肩に力が過剰に入るのは誤ったフォームのサインです。

本来ピラティスは、体幹(インナーマッスル)が安定することで、体の末端(手足や首)から力を抜いて動かすことを目指します。首や肩が痛くなるのは、体幹の力が足りないために、無意識にアウターマッスル(首や肩の筋肉)で代償しようとしている証拠です。この状態ではインナーマッスルは鍛えられません。エクササイズの強度を落としたり、頭を支えるなどして、まず「体幹に意識を集中」することから始めましょう。

Q.ピラティスはダイエットや体重減少に直接的な効果がありますか?

A.ピラティスは、ランニングやハードな筋トレのような高強度の有酸素運動ではないため、直接的なカロリー消費による「体重の急激な減少」にはつながりにくいです。しかし、インナーマッスルを鍛え、姿勢を整えることで、猫背や反り腰で「出て見えていたお腹」が引っ込み、ボディラインが劇的に引き締まります。また、基礎代謝が上がりやすい「インナーマッスル」を鍛えるため、痩せやすい体質への土台作りになります。

まとめ|ピラティスでインナーマッスルを鍛えて動きやすい体を実感しよう

ピラティスは、単なるストレッチや筋力トレーニングではなく、「コントロロジー(Contrology)」という名の通り、心と体で動きをコントロールすることを目的とした体系的なメソッドです。

このメソッドがターゲットとするインナーマッスル(コアユニット)の強化は、私たちが本来持つべき、体の土台を取り戻すことに直結します。

◎美しい姿勢と引き締まった体型。

◎腰痛・肩こりのない快適な日常。

◎疲れにくい、質の高い体の使い方。

これらはすべて、インナーマッスルの覚醒によって得られる恩恵です。ピラティスは、アスリートのリハビリから生まれたため、年齢や体力レベルに関わらず、誰でも安全に取り組むことができます。

インナーマッスルを鍛えることは、目に見える変化だけでなく、「体幹が安定する」「動きやすい」といった、体感としての日々の質の向上に繋がります。

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監修:舛井達郎 エイムのマーケティングに携わり、紙媒体やWeb広告の運用を行っている。動画や広告制作も担当し幅広い業務に従事。フィットネスの普及のため、運動の方法や健康についてインスタグラムでの発信も行っている。

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