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ピラティスのやり方を初心者向けに解説|基本姿勢と自宅でできる動作

ピラティスは、呼吸と姿勢を大切にしながら体幹を鍛え、しなやかで美しい身体を作るエクササイズです。ヨガと似ていると思われがちですが、目的は「正しい動きで体を整えること」にあり、姿勢改善や腰痛予防、シェイプアップまで幅広い効果が期待できます。この記事では、初心者でも無理なく始められる基本姿勢や呼吸法、代表的なエクササイズ、自宅でできるメニューを詳しく解説します。

ピラティスの基本姿勢と呼吸法

ピラティスは、ドイツ人のジョセフ・ピラティス氏によって考案されたエクササイズで、「体幹を強化し、姿勢を整え、呼吸と動きを連動させる」ことを特徴としています。特に初心者が最初に学ぶべきなのは正しい呼吸法と姿勢です。ピラティスの動きは一見シンプルですが、呼吸や骨盤の位置を意識するかどうかで効果が大きく変わります。ここでは「胸式呼吸」「ニュートラルポジション」「インプリントポジション」という基礎を解説します。

胸式呼吸のやり方

ピラティスの基本は「胸式呼吸」。お腹ではなく、胸の肋骨を広げるように呼吸を行います。

  1. 仰向けに寝転がり、両手を肋骨の外側に添えます。
  2. 鼻から息を吸い込み、肋骨を横に広げるように意識します。お腹はできるだけ膨らまさないのがポイント。
  3. 口から細く長く息を吐き、肋骨を締めるように意識します。

この呼吸によって横隔膜と肋間筋がしっかり働き、インナーマッスルの活性化につながります。初心者は慣れるまで難しく感じますが、「息を吸うと胸が横に広がり、吐くと閉じる」イメージを持つと感覚がつかみやすいです。

ニュートラルポジション(骨盤の正しい位置)

ニュートラルポジションとは、骨盤を前後に傾けすぎず「自然な位置」に保つ姿勢のことです。仰向けに寝たとき、腰の下に手のひら1枚分くらいのすき間が空いている状態が理想的です。

  • 骨盤を前傾させすぎると腰が反り、腰痛の原因に。
  • 骨盤を後傾させすぎると背中が丸まり、腹筋が正しく働きません。

この「ニュートラル」を意識することで、ピラティスの動作が正しい位置から行えるようになります。

インプリントポジション(腰を守る姿勢)

腹筋運動などで腰に負担をかけないために使うのがインプリントポジション

·       仰向けに寝てニュートラルポジションを作る

·       息を吐きながらお腹を薄くし、腰を床に軽く押し付ける

·       腰と床の隙間を埋める

初心者は「ニュートラル」と「インプリント」を行き来できるよう練習すると、体幹の安定感が増してピラティス全体がやりやすくなります。

初心者向けの代表的なエクササイズ

ピラティスには多くの動作がありますが、初心者は「体幹を鍛えつつ呼吸や姿勢に集中できる」基本的なエクササイズから始めるのがおすすめです。ここでは4つの代表的な動きを紹介します。

ハンドレッド(体幹強化の基本)

「ハンドレッド」はピラティスの代表的な動作で、体幹を安定させながら呼吸を意識できるエクササイズです。

やり方

  1. 仰向けになり、両足をテーブルトップ(膝90度で持ち上げた状態)にします。
  2. 両手を床から数センチ持ち上げ、まっすぐ前に伸ばします。
  3. 息を吸いながら腕を小さく上下に動かし、5回パンピング。
  4. 吐きながら同じく5回パンピング。
  5. これを10セット(100回)繰り返します。

ポイント

  • 腰が反らないようにインプリントポジションを意識。
  • 首に力が入りすぎないよう注意。

初心者は最初から100回やらなくてもOK。30回から始めて徐々に増やすのが続けやすい方法です。

ロールアップ(背骨の柔軟性向上)

ロールアップは、背骨を一つひとつ動かす感覚を養えるエクササイズです。

やり方

  1. 仰向けに寝て、両腕を頭の上に伸ばします。
  2. 息を吸って準備し、吐きながら腕を前に伸ばしつつ背骨を丸めるように起き上がります。
  3. 座った状態で背骨を丸め、足先に手を伸ばします。
  4. 吸いながらゆっくり背骨を一つずつ床に戻します。

ポイント

  • 勢いで起き上がらず「背骨を順番に動かす」ことを意識。
  • 腰に負担がある場合は膝を曲げてもOK。

腹筋と柔軟性の両方を高められるので、姿勢改善にも役立ちます。

シングルレッグストレッチ(下腹部を意識)

下腹部の引き締めに効果的なエクササイズです。

やり方

  1. 仰向けで両足をテーブルトップにします。
  2. 息を吐きながら片足を胸に引き寄せ、もう一方の足を前に伸ばします。
  3. 吸いながら足を入れ替えます。

ポイント

  • 腰が反らないようにインプリントを意識。
  • 動作はゆっくりコントロールして行う。

腹筋だけでなく股関節周りも動かせるため、下腹ぽっこり解消に役立ちます。

ペルビックカール(お尻・太ももの引き締め)

骨盤を持ち上げる動きで、お尻や太もも裏を鍛えることができます。

やり方

  1. 仰向けで膝を曲げ、足を腰幅に開きます。
  2. 息を吐きながら腰を床から持ち上げ、肩から膝まで一直線にします。
  3. 吸いながらキープし、吐きながらゆっくり下ろします。

ポイント

  • 腰ではなくお尻で持ち上げるイメージ。
  • 肩や首に力が入らないよう注意。

下半身の引き締めと体幹強化に効果的で、初心者でも取り組みやすい動作です。

ピラティスを安全に行うための注意点

ピラティスは安全性の高い運動ですが、正しいフォームを守らなければ効果が半減したり、腰や首に負担をかけてしまうこともあります。ここでは初心者が特に気をつけたいポイントを紹介します。

呼吸を止めない

「動きに集中して気づいたら息を止めていた」というのは初心者にありがち。呼吸を止めると血圧が上がり、筋肉も緊張してしまいます。常に「吸って吐いて」を意識することで、酸素が筋肉に行き渡り、動きがスムーズになります。

首や腰に負担をかけない

腹筋運動では首を引っ張ってしまったり、腰を反らしすぎるのが代表的な間違いです。首は長く伸ばすイメージ、腰はニュートラルかインプリントを意識することで安全に行えます。

反動を使わずコントロールして動く

ピラティスは「ゆっくり・丁寧・コントロール」が大切です。反動で動くと大きな筋肉ばかりが使われ、体幹やインナーマッスルが働きません。「1つの動作を5秒かけて行う」くらいのイメージがちょうどよいです。

自宅でできる簡単ピラティスメニュー

ピラティスはマット1枚あれば自宅でも十分に行えます。ここでは生活のシーンに合わせた簡単なメニューを紹介します。

朝におすすめの目覚めエクササイズ

朝は血流や代謝を高める動きが効果的です。

  • キャット&カウ(四つ這いで背骨を丸めたり反らせたり)で背骨を目覚めさせる。
  • ハンドレッドを短め(30回程度) 行い、体幹と呼吸を活性化。

これにより1日のスタートがスムーズになります。

寝る前のリラックスポーズ

夜は副交感神経を高めるような、ゆったりした動きが向いています。

·       スパインツイスト(仰向けで両膝を左右に倒す)で腰回りをほぐす。

·       ロールダウン(座った状態で背骨を丸めて倒す)で心身をリラックス。

寝る前の習慣にすると、睡眠の質が高まります。

『ピラティスの効果を詳しく知りたい方はこちら』

継続のコツ

ピラティスは1回で大きな効果を感じるものではなく、継続することで体が変わります。ジョセフ・ピラティスも「10回で気分がよくなり、20回で見た目が変わり、30回でまったく新しい体になる」と語っています。ここでは継続のポイントをまとめます。

週2〜3回を目安にする

週1回でも効果はありますが、できれば週2〜3回を習慣にするのがおすすめです。短時間でも頻度を増やすことで体が変化しやすくなります。

短時間でも続けることを優先

忙しい日は5分だけでもOK。「今日は呼吸法だけ」「今日はハンドレッドだけ」というように小さく継続することが成功の秘訣です。

よくある質問(Q&A)

初心者でも自宅から始められる?

A. はい、マット1枚あれば可能です。ただし、自己流ではフォームが崩れやすいため、スタジオで基礎を学ぶと効果的かつ安全に続けられます。

どのくらい続ければ効果が出る?

A. 個人差はありますが、週2〜3回のペースで1〜2週間続けると体の軽さや呼吸の深さを実感しやすいです。1〜3ヶ月続けると姿勢の改善や引き締まりを感じる人が多いです。

ピラティスと筋トレはどう組み合わせるといい?

A. ピラティスは体幹を整える基盤づくりに適しているため、筋トレや有酸素運動と組み合わせると相乗効果があります。筋トレ前のウォームアップや、運動翌日のリカバリーとして取り入れるのも効果的です。

まとめ|正しいやり方で安全にピラティスを楽しもう

ピラティスは「呼吸と姿勢を意識しながら体を整える」エクササイズ。初心者はまず、胸式呼吸・ニュートラルポジション・インプリントポジションを理解し、基本のエクササイズから始めましょう。正しいフォームで続けることで、体幹の安定・姿勢改善・シェイプアップ・腰痛予防など、多くのメリットが得られます。

フォームや呼吸の理解にはスタジオレッスンも非常に効果的です。フィットネスクラブエイムでは初心者から経験者まで安心して参加できるピラティスのスタジオプログラムをご用意しています。「正しいフォームを学びたい」「一人だと続けられない」という方は、見学体験にぜひお越しください。

「運動不足だけど無理なトレーニングは苦手…」という人こそ、ピラティスは最適。自宅でもできるので、まずは短時間から気軽に取り入れてみてください。

監修:舛井達郎 エイムのマーケティングに携わり、紙媒体やWeb広告の運用を行っている。動画や広告制作も担当し幅広い業務に従事。フィットネスの普及のため、運動の方法や健康についてインスタグラムでの発信も行っている。

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