- ヨガ
2026.01.30
2026.01.29
デスクワークや家事で前かがみの姿勢が続くと、背中が丸まり、腰やお尻の筋肉がうまく使えなくなってしまいます。そんな「現代人の体の詰まり」を解消し、下半身から背骨までを力強く、かつしなやかに整えてくれるのがヨガの「橋のポーズ」です。
後屈(体を後ろに反らせる動作)と聞くと「体が硬いから難しそう」「腰を痛めそう」と敬遠してしまう方もいるかもしれません。しかし、橋のポーズは仰向けの状態から行うため非常に安定感が高く、初心者の方でも安全に取り組めるのが魅力です。
今回は、橋のポーズの正しいやり方、得られる驚きの効果、そしてポーズを安定させるための秘訣を詳しく解説します。
ヨガのクラスで頻繁に登場する「橋のポーズ」。その名前の通り、自分の体を使って地面と空を繋ぐ「橋」のような形を作るポーズです。
サンスクリット語では「セツ・バンダ・サルヴァーンガーサナ(Setu Bandha Sarvangasana)」と呼ばれます。
・セツ: 橋
・バンダ: 縛る、固定する
・サルヴァ: 全ての
・アンガ: パーツ(肢)
仰向けの状態で両膝を立て、足裏と肩、腕を土台にして骨盤を高く持ち上げる姿勢をとります。背骨が緩やかな弓状を描き、胸が大きく開かれるのが基本の形です。
ヨガの後屈ポーズには「コブラのポーズ」や「ラクダのポーズ」など多くの種類がありますが、橋のポーズはそれらと比較しても圧倒的に「安定感」があります。
その理由は、背中側ではなく「仰向け」からスタートし、肩と足裏という広い面積で床を支えるためです。重力の助けを借りながら、自分のペースで持ち上げる高さを調整できるため、後屈に苦手意識がある人にとっての「後屈の入門ポーズ」としても最適です。
橋のポーズは「腰を反らせる」ことばかりに意識が行くと、腰痛の原因になってしまいます。大切なのは、足裏で床を押し、お尻と脚の力で「骨盤を支え上げる」という感覚です。
1.準備: 仰向けに寝て、両膝を立てます。足は腰幅に開き、かかとをお尻に近づけます(中指とかかとが軽く触れる程度)。腕は体の横に置き、手のひらを床に向けます。
2.土台を固める: 足裏全体でしっかりと床を捉えます。肩を少し内側に寄せるようにして、胸を軽く浮かせておきます。
3.リフトアップ: 息を吐きながら、足裏で床を強く押し、お尻をゆっくりと持ち上げます。このとき、背骨を下の方から一つずつ床から離していく「分節運動」を意識しましょう。
4.キープ: 余裕があれば、背中の下で両手を組み、さらに肩を内側へ入れます。拳で床を押し、胸を顎の方へ近づけるようにして呼吸を繰り返します。
5.戻る: 息を吐きながら、背骨の上の方から順番に、ゆっくりと床へ下ろしていきます。
・腰だけで反る: お尻の力が抜けると、腰の骨だけで体を支えようとして負担がかかります。おへそを背骨に引き寄せ、お腹を薄く保ったまま持ち上げましょう。
・膝が外に開く: 骨盤を持ち上げるときに膝が開いてしまうと、内ももの力が逃げて腰を痛めます。常に「内ももにブロックを挟んでいる」ような意識で、膝の間隔を一定に保ちましょう。
・首に体重が乗る: 頭や首で床を押してはいけません。体重はあくまで「肩」と「腕」で支えます。ポーズ中に首を左右に動かすと危険ですので、視線は常に天井の一点を見つめましょう。
橋のポーズは、体の背面を鍛え、前面を開放する非常にバランスの良いポーズです。
骨盤を持ち上げる際、お尻の大きな筋肉(大殿筋)ともも裏(ハムストリングス)を強力に使います。これにより、骨盤を正しい位置で支える力が養われます。骨盤が安定すると、反り腰や猫背の改善、さらにはヒップアップ効果も期待できます。
重力に従って丸まりがちな背骨を、反対方向にしなやかに動かすことで、自律神経が整いやすくなります。背中の筋肉の緊張がほぐれるため、長時間のデスクワークによる背中のこわばりや重だるさを解消するのに役立ちます。
ポーズの形状上、胸郭(きょうかく)が大きく広がります。これにより、肺が膨らみやすくなり、自然と呼吸が深く長くなります。深い呼吸はリラックス効果をもたらし、ストレスの軽減にも効果的です。
▼胸をもっと広げたい方は、コブラのポーズで背骨を優しく動かくのもおすすめです
コブラのポーズのやり方と効果|胸を開いて呼吸が深まるヨガの基本姿勢
「高く上げること」よりも「安定して支えること」に重きを置いてみましょう。
親指の付け根、小指の付け根、かかとの3点で均等に床を押します。特に親指側が浮きやすいため注意しましょう。足裏の踏み込みが強ければ強いほど、お尻は自然と高く、安定して持ち上がります。
内もも(内転筋)を意識することで、骨盤底筋群にもスイッチが入ります。これにより、下腹部の引き締め効果が高まり、腰への負担も軽減されます。
肩を耳から遠ざけるようにセットすることで、首の後ろにスペースが生まれます。首が詰まった感覚があると呼吸が苦しくなるため、常に「首を長く保つ」ことを意識してください。
A. むしろ、反り腰の方にこそおすすめしたいポーズです。反り腰の人はお尻の筋肉が弱くなっていることが多いのですが、このポーズでお尻を正しく使う感覚を覚えることで、日常生活でも腰に負担をかけない姿勢を維持しやすくなります。
A. かかとの位置を少しお尻に近づけてみてください。また、持ち上げる際におへそを覗き込むようにして、骨盤を「後傾(後ろに傾ける)」させる意識を持つと、お尻の筋肉がギュッと収縮するのが感じられるはずです。
A. まずは5呼吸(約30秒)程度から始めてみましょう。慣れてきたら回数を増やすか、キープ時間を1分程度まで延ばしていくと、持久的な体幹・下半身強化に繋がります。
橋のポーズは、単に体を柔軟にするだけでなく、自分自身を支える「土台の強さ」を育んでくれるポーズです。床を力強く押す足の力、骨盤を支えるお尻の力、そしてそれらを受け止めるしなやかな背骨。このポーズを続けることで、あなたの立ち姿はより堂々と、安定したものに変わっていくでしょう。
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