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鳩のポーズのやり方と効果|股関節を開いて胸を広げるヨガのポーズ

鳩のポーズとは?その意味と特徴

鳩のポーズは、ヨガのアーサナ(ポーズ)の中でも、特に見た目が美しく、効果も高いことで知られています。サンスクリット語では「エーカ・パーダ・ラージャ・カポタ・アーサナ」といい、「片足の王の鳩のポーズ」を意味します。その名の通り、優雅な鳩が胸を張っている姿に似ていることから、この名前が付けられました。

前脚を曲げ、後脚を後方に伸ばす特徴的な形

このポーズは、前脚を深く曲げ、後脚をまっすぐ後ろに伸ばすという特徴的な形をしています。これにより、前側の股関節は外側に開き、後ろ側の股関節は内側に伸ばされます。左右で異なるアプローチをすることで、股関節周りの筋肉をバランスよくストレッチできるのが魅力です。

股関節・大腿部を深くストレッチできるポーズ

鳩のポーズは、股関節の柔軟性を高めるポーズの代表格です。特に、日常生活ではなかなか伸ばす機会のない股関節の付け根(腸腰筋)や、お尻の筋肉(梨状筋)を深くストレッチします。これにより、股関節周りの可動域が広がり、開脚などの柔軟性アップに繋がります。

胸を開いて呼吸を深める効果もある

このポーズは、股関節だけでなく、上半身のストレッチ効果も高いです。特に、上体を起こして胸を広げることで、背筋が伸び、胸郭が大きく開きます。これにより、深い呼吸がしやすくなり、心身のリラックスにも繋がります。身体の前面を大きく伸ばす、開放感あふれるポーズです。

鳩のポーズのやり方|初心者向けのステップ解説

鳩のポーズは一見難しそうに見えますが、段階を踏んで練習すれば、初心者の方でも無理なく形に近づくことができます。ここでは、基本のやり方と、補助具を使ったアレンジ方法をご紹介します。

基本のフォーム(前脚と後脚の配置・上半身の姿勢)

1.四つん這いになる:まずは、両手と両膝を床につけて、四つん這いの姿勢になります。

2.前脚を前に出す:右膝を両手の間に持ってきて、右のすねがマットと平行になるように前に置きます。このとき、右足の甲は床につけておきましょう。

3.後脚を後ろに伸ばす:左脚をゆっくりと後方に伸ばし、足の甲を床につけます。骨盤が床と平行になるように、しっかりと重心を安定させます。

4.上体を起こす:両手で床を押し、ゆっくりと上半身を起こします。胸を張り、目線は少し前に向けましょう。この状態で数回、深い呼吸を繰り返します。

5.前屈するバージョン:より深い股関節のストレッチをしたい場合は、上半身をゆっくりと前に倒し、両腕を伸ばして床につけ、おでこを床に近づけます。

基本の鳩のポーズ

お尻が床につかない時の補助具の使い方

股関節の柔軟性が足りないと、前脚のお尻が床から浮いてしまうことがあります。この状態で無理にポーズを続けると、骨盤が傾いて身体に負担がかかります。そんな時は、ヨガブロックブランケットを使いましょう。

使い方:浮いているお尻の下にヨガブロックや折りたたんだブランケットを挟みます。これにより、骨盤が安定し、無理なくポーズをキープすることができます。身体の軸が整うため、安全にストレッチを深められます

よくある間違いと改善法

間違い1:骨盤が傾く 前脚のお尻が浮いたままポーズを行うと、骨盤が傾いてしまい、効果が半減するだけでなく、腰に負担がかかります。

改善法:浮いているお尻の下にブロックを挟み、骨盤が正面を向くように調整しましょう。常に「骨盤が左右対称か」を意識することが大切です。

間違い2:腰を反りすぎる 胸を開こうとするあまり、腰を反りすぎてしまうことがあります。これは腰痛の原因になるので注意が必要です。

改善法:お腹に軽く力を入れ、骨盤からまっすぐ背骨を伸ばすイメージを持ちましょう。胸を張るだけでなく、頭頂部を上へ引き上げる意識を持つと、無理なく美しい姿勢を保てます。

鳩ポーズの効果とメリット

鳩のポーズは、見た目の美しさだけでなく、身体と心にたくさんの良い影響を与えます。

股関節の柔軟性アップ・開脚の基礎づくり

現代人は、座っている時間が長く、股関節周りの筋肉が硬くなりがちです。鳩のポーズは、普段あまり使わない股関節の深層筋を効果的にストレッチします。これにより、股関節の可動域が広がり、開脚がしやすくなるだけでなく、ランニングや歩行といった日常生活の動作もスムーズになります。

腰回りや太ももの筋肉を伸ばし姿勢改善

このポーズは、腰の付け根にある腸腰筋(ちょうようきん)や、お尻の梨状筋(りじょうきん)をしっかりと伸ばします。これらの筋肉が柔軟になることで、骨盤の歪みが改善され、姿勢が良くなる効果が期待できます。腰痛の予防や、反り腰の改善にも繋がるでしょう。

胸を開くことで呼吸が深まり、ストレス軽減

上半身を起こして胸を張ることで、肋骨周りの筋肉がほぐれ、肺が広がりやすくなります。これにより、深い呼吸が可能になり、心身をリラックスさせる副交感神経が優位になります。日々のストレスや不安を和らげ、心に安らぎをもたらす効果も期待できます。

ポーズを深めるためのコツと注意点

鳩のポーズを安全に、そして効果的に深めるためには、いくつかのコツと注意点を覚えておきましょう。

骨盤を正面に向ける意識を持つ

最も重要なポイントは、骨盤が常に正面を向いていることです。お尻が浮いて骨盤が傾くと、前側の股関節に過度な負担がかかり、怪我の原因になります。必要であれば、必ず補助具を使い、骨盤を安定させてからポーズを行いましょう。

柔軟性が足りない場合は前屈バージョンから始める

股関節が硬い状態で無理に上体を起こすと、腰を痛める可能性があります。まずは、上半身を前に倒す「前屈バージョン」から始めましょう。おでこを床につけることで、腰への負担を減らし、股関節のストレッチに集中できます。徐々に柔軟性が高まってきたら、ゆっくりと上体を起こしてみましょう。

膝に痛みを感じたら中止する(安全第一)

ポーズ中に膝に痛みや違和感を感じた場合は、すぐに中止してください。膝は非常にデリケートな関節です。無理をすると怪我に繋がります。もし、膝に痛みを感じる場合は、前脚のすねを前に出しすぎず、かかとを体の方に引き寄せて角度を浅くすることで、負担を軽減できます。

鳩のポーズに関するよくある質問(Q&A)

Q.股関節が硬い人でもできる?

A.股関節が硬い方でも、補助具を使えば鳩のポーズを安全に行えます。お尻の下にヨガブロックやクッションを置くと、骨盤が安定して無理なく前脚を置けます。また、完全な後屈を目指すのではなく、まずは前屈バージョン(上体を前に倒す形)から始めるのがおすすめです。

Q.膝や腰に負担を感じた時の対処法は?

A.鳩のポーズは股関節を深く開くため、人によっては膝や腰に負担を感じることがあります。その場合は無理に形を完成させず、膝にタオルを敷いたり、後脚を軽く曲げるなどで調節しましょう。痛みを感じる場合は中止し、チャイルドポーズなど代替ポーズで休むことも大切です。

Q.前屈と後屈、どちらを優先すべき?

A.初心者の方は、まず「前屈バージョン」を優先するのがおすすめです。股関節や太もものストレッチ効果が得やすく、安全に柔軟性を高められます。柔軟性がついてから後屈(胸を開いて後ろに反らす形)にチャレンジすると、胸の開放感や呼吸の深まりを感じられるようになります。

まとめ|鳩のポーズで股関節を柔らかくし心身を解放

鳩のポーズは、股関節の深いストレッチと、胸を開く開放感あふれるポーズです。股関節の柔軟性向上、姿勢改善、そして心身のリラックスに繋がる、多くのメリットを秘めています。初心者の方でも、ブロックやブランケットを上手に使い、骨盤の安定を意識しながら行えば、安全に練習できます。焦らず、自分の身体と対話しながら、ゆっくりとポーズを深めていきましょう。ヨガには、この鳩のポーズをはじめ、心身を整え生活の質を高めるさまざまなアーサナ(ポーズ)が存在します。フィットネスクラブエイムでは、初心者から経験者まで楽しめるヨガプログラムをご用意しています。呼吸に合わせて身体を動かし、心も身体もリフレッシュする時間を、ぜひスタジオで体験してみてください。

監修:舛井達郎 エイムのマーケティングに携わり、紙媒体やWeb広告の運用を行っている。動画や広告制作も担当し幅広い業務に従事。フィットネスの普及のため、運動の方法や健康についてインスタグラムでの発信も行っている。

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